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「英語達人読本」で日本人の英語を読む

CD付き 英語達人読本」では、日本人が書いた英語の文章が、三つ取り上げられています。

新渡戸稲造 『武士道』
岡倉覚三  『茶の本』
鈴木大拙  『禅と日本文化』

私はこの本で、これらの英文を初めて読みました。
新渡戸稲造の『武士道』は、日本語訳は読んだことがありましたが、原文を読むのは初めてです。

どの文章も、素晴らしい英文だと思います。
例えば、『武士道』の英文はこんな風です。

-Inazo Nitobe, Bushido, the soul of Japan(1899)

 You are out in the hot, glaring sun with no shade over you, a Japanese acquaintance passes by; you accost him, and instantly his hat is off - well, that is perfectly natural, but the “awfully funny” performance is, that all the while he talks with you his parasol is down and he stands in the glaring sun also.
 
(ぎらぎらと照りつける熱い陽光を浴びているとしよう。あいにく日陰もない。そこに日本人の知り合いがやって来る。声をかけると、すぐに帽子を脱いであいさつをしてきた-まあ、ここまではきわめて自然な成り行きだとして、「きわめて滑稽」なのは、話している間、その人がずっと日傘を下ろして、同じようにぎらぎらと照りつける陽光のなかに立っていることである。)


日本人が書いたなんて、とても信じられませんね。
「明治生まれの日本人のなかには、すごい人がいたもんだ」と、素直に驚いてしまいます。

斉藤兆史さんの解説によると、新渡戸稲造が『武士道』を英語で書いたのは、彼が36歳の時だったそうです。
なんという若さでしょう。

また岡倉覚三の本は、外国人の日本研究者の必読書になっているそうです。
CD付き 英語達人読本」では、「利休の最後(自害の場面)を感動的に描いた部分」が紹介されています。
この英文も素晴らしいですよ。
ピーター・バラカンさんの朗読を聴くと、余計に感動する文章です。

鈴木大拙の書いた英文からは、茶の湯を紹介する文章が収められています。
その文章のリズムは、日本人が書いたとはとても信じられないほど詩的です。
これも、ちょっと引用してみましょう。

-Daisetz T.Suzuki, Zen and Japanese Culture(1959)

Now we listen to the sound of boiling water in the kettle, resting on a tripod over a fire in the square hole cut in the floor. The sound is not actually that of boiling water but comes from the heavy iron kettle, and it is most approriately likened by the connoisseur to a breeze that passes through the pine grove. It adds greatly to the serenity of the room, for a man here feels as if he were sitting alone in a mountain hut where a white cloud and the pine music are his only consoling companions.

いかがですか?

<appendix>(上の英文の日本語訳)
 それから、耳を澄ますと、囲炉裏の五徳の上に置かれた茶釜の中でお湯が沸き立っている。もっとも、実際に聞こえてくるのはお湯が沸く音というよりも、重い鉄釜が湯気を吹く音である。茶人がそれを松林の風にたとえたのも、まさにうなずける。それがまた部屋に落ち着きを与えている。そこにいると、まるで白雲と松林の風の調べを友として、独り山小屋の中に座っているかのような気がしてくる。



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高広 佳之

Author:高広 佳之
某金融機関に約30年勤務しています。お酒と映画と水泳が好きです。

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