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「英語達人読本」で多様な英文を味わう

CD付き 英語達人読本」の一番の特徴は、収められている英文が多様なことです。
ラルフ・ウォルド・エマソンの「自然」から始まって、19世紀から現代までの英文が28編選ばれています。

ですから、この本を1冊読むだけで、味わいの違う英語の名文を、効率的に学ぶことができます。

チャールズ・ディケンズ、マーク・トウェイン、オスカー・ワイルド等の、19世紀の有名な作家の英文を読むのは初めてでしたが、さすがにどれも心に残る素晴らしい英文だと感じました。

例えばディケンズの「オリヴァー・トゥイスト」では、「可哀想なオリヴァーが養育院でお粥のおかわりをねだる」有名な場面が収録されていますが、‘Please, sir, I want some more’という台詞は今でも忘れられません。

少し引用してみましょう。

-Charles Dickens, Oliver Twist
He rose from the table, and advancing to the master, basin and spoon in hand, said: somewhat alarmed at his own temerity:
 ‘Please, sir, I want some more.’
 The master was a fat, healthy man; but he turned very pale. He gazed in stupefied astonishment on the small rebel for some seconds, and then clung for support to the copper. The assistants were paralysed with wonder; the boys with fear.
 ‘What!’ said the master at length, in a faint voice.
 ‘Please, sir,’replied Oliver,‘I want some more.’
 The master aimed a blow at Oliver's head with the ladle; pinioed him in his armes; and shrieked aloud for the beadle.


また、レイモンド・カーヴァー、ポール・オースター、カズオ・イシグロなどの最近の作家の英文は、やはりいくぶん読みやすいと感じました。

また変わったところでは、日本人の書いた英文も収められています。
新渡戸稲造、岡倉覚三、鈴木大拙が書いた英文ですが、この本を読まなければ絶対に出会っていない文章です。
「こんな英語を書ける日本人がいたのか・・・」と、本当に驚きました。

著者前書きによると、最近は著作権の扱いが非常に厳格になっているので、この本を出版するためにはさまざまな困難があったとのことですが、そのお陰で読者は多様な英文を味わうことが出来る訳ですね。

また、収められている作家や作品の簡潔な紹介文も収録されていますので、英米文学の基礎知識も身につきます。
自分にとってプラスになることの多い本です。強くお勧めできますよ。

<appendix>(上の英文の日本語訳)
彼は食卓から立ち上がり、お椀とスプーンを手にして院長の前に歩み出ると、自らの大胆な行動に半ば驚きながらこういった。
「おねがいします、おかわりを下さい。」
院長は丸々と太った健康な男だったが、その顔が真っ青になった。彼はしばし呆然自失の面持ちで目の前の反逆児を見つめ、それかた銅釜にしがみついた。手伝いの者たちは驚きのために固まり、子供たちは恐怖のために固まった。
「何だと!」ようやく院長は弱々しい声で言った。
「おねがいします」オリヴァーは答えた。「おかわりを下さい」
院長はオリヴァーの頭めがけてお玉を振り上げたかと思うと、次にその頭を脇に抱え、甲高い声で教区吏員を呼んだ。



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「英語達人読本」音読で味わう最高の英文

約4ヶ月かけて「英文標準問題精講」を仕上げた後は、前から気になっていた「CD付き 英語達人読本」(斎藤兆史+上岡伸雄)を買いました。
著者の斎藤兆史さんは東大の先生で、NHKのTV英語講座や放送大学の英語講座にも出演されています。

私は前からこの本に関心を持っていました。
以前に、これも斎藤さんがお書きになった「英語達人塾 極めるための独習法指南 (中公新書)」という本を読んだことがあって、その内容にずいぶんと感心していたからです。
「英文標準問題精講」の次には、英語達人読本に取り組むのがいいだろう」と漠然と考えていました。

そこで、「英文標準問題精講」を終えてすぐに、八重洲ブックセンターの英語教材売場に出向き店頭で内容を確認したところ、「やっぱり良さそうな本だ」と確信したのでその場で買いました。

結論から先に言うと、この本も素晴らしい本です。

この本のコンセプトを、著者前書きから引用してみます。

「文学的な英文を繰り返し読むことは、英語の語感を育てるのにきわめて有効な勉強法なのだが、残念ながら、最近は英語名文集の類があまり出版されなくなってしまった。」
「その理由はいくつか考えられる。まず、著作権の扱いが非常に厳格になってきており、作家の文章を教材として用いるに当たっての事務的な手続きがとても煩瑣であることが挙げられる。」
「しかしながら、やはり文学的な英文に数多く触れることが高度な英語力を身につけようとする学習者の必須の学習項目であるとの信念から、さまざまな困難を承知の上で、あえて現代版の英語名文集を編集した。」

こういう考えで作られた本ですから、他では見ることができない最近の文学作品も取り上げられています。
目次の一部を紹介してみましょう。取り上げられた英文の多彩さがよくわかります。

01:私は無であり、すべてを見る。(I am nothing; I see all.)
   ― ラルフ・ウォルド・エマソン『自然』

02:「すいませんが、おかわりを下さい」(‘Please, Sir, I want some more.’)
   ― チャールズ・ディケンズ『オリヴァー・トゥイスト』

05:喜ぶがいい、岸辺の人々、そして鐘を鳴らせ!(Exult O shores, and ring O bells!)
   ― ウォルト・ホイットマン『おお、船長!我が船長よ!』

06:あらゆる自然はすっかり目覚め、うごめいていた。(All nature was wide awake and stirring, now.)
   ― マーク・トウェイン『トム・ソーヤーの冒険』

09:顔に笑みを浮かべたまま、利休は冥土へと旅立った。
   (With a smile upon his face Rikyu passed forth into the unknown.)
   ― 岡倉覚三『茶の本』

13:明日、私たちはもっと速く走り、もっと先まで手を伸ばそう。
   (Tomorrow we will run faster, stretch out our arms farther.)
   ― F・スコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』

17:虚無の虚無、すべては虚無なり。(Vanity of vanities, all is vanity.)
   ― イヴリン・ウォ-『ブライズヘッドふたたび』

21:そして、ある日、人生が次の場面になる。(And then one day the next stage of life happens.)
   ― アガサ・クリスティ-『自伝』

22:あなた方は食べて、そして生き抜いていかなくてはいけません。(You have to eat and keep going.)
   ― レイモンド・カーヴァー『ささやかだけれど、役に立つこと』

25:どうせ時計を戻すことはできないんですもの。(After all, there's no turning back the clock now.)
   ― カズオ・イシグロ『日の名残り』

28:文学は、つねに動いている。(Literature, like all living art, is always on the move.)
   ― V・S・ナイポール『読み書き』

また、この本にはCDがついていて、ピーター・バラカンさんとクリスティーナ・ラフィンさんによる音読が収録されています。

本当に付加価値の高い本だと思いますよ。



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原仙作「英文標準問題精講」でグレート・ギャツビーを味わう

英文標準問題精講」に収められている英文は、選りすぐりの名文ばかりです。

私もこの本を読みながら、「英語の名文というのはこういうものか」と何度も強い印象を受けたものです。
そういう英文は、音読していてもリズムがあって楽しいものですね。

ラッセル、モーム、エリオット、ヘミングウエィ、フィッツジェラルドとかはもちろん収められていますが、中にはニュートンとかデフォーとかの17世紀の人の文章もありますよ。

ここで特に印象に残った文章をご紹介します。


-JOSEPH ADDISON, The Spectator

“ The vices of others we keep before our eyes, our own behind our back; it happens therefore that a man does not pardon another's faults who has more of his own.”

(「われわれは、他人の欠点には目をつけるが、自分自身の欠点は隠しておく。したがって、人は自分自身の欠点のほうが多いくせに、他人の欠点はこれを許さないということになるのである。」)

これで一つの問題です。ピリッと締まった皮肉の効いた文章だと思いました。


-F.SCOTT.FITZGERALD, The Great Gatsby

“In my younger and more vulnerable years my father gave me some advice that I've been turning over in my mind ever since.
‘Whenever you feel like criticizing anyone,’ he told me, ‘just remember that all the people in this world haven't had the advantages that you've had.’
He didn't say any more, but we've always been unusually communicative in a reserved way, and I understood that he meant a great deal more than that. In consequence, I'm inclined to reserve all judgement,a habit that opened up many curious natures to me and also made me the victim of not a few veteran bores.”

やっぱりリズムが素晴らしいですね。
音読するとその素晴らしさが良く分かります。

この英文の日本語訳を、村上春樹さん訳の「グレート・ギャツビー」から引用してみます。

『僕がまだ年若く、心に傷を負いやすかったころ、父親がひとつ忠告を与えてくれた。その言葉について僕は、ことあるごとに考えをめぐらせてきた。
「誰かのことを批判したくなったときには、こう考えるようにするんだよ」と父は言った。「世間のすべての人が、お前のように恵まれた条件を与えられたわけではないのだと」
 父はそれ以上の細かい説明をしてくれなかったけれど、僕と父のあいだにはいつも、多くを語らずとも何につけ人並み以上にわかりあえるところがあった。だから、そこにはきっと見かけよりずっと深い意味が込められているのだろうという察しはついた。おかげで僕は、何ごとによらずものごとをすぐに決めつけないという傾向を見につけてしまった。そのような習性は僕のまわりに、一風変わった性格の人々を数多く招き寄せることになったし、また往々にして、僕を退屈きわまりない人々のかっこうに餌食にもした。』

なお、村上春樹さん訳の「グレート・ギャツビー」は、ぜひ一度をお読みいただきたいと思います。
ほんとうに素晴らしい翻訳で感動しますよ。



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原仙作「英文標準問題精講」をマスターすればどんな英文でも読める

原仙作さんは本書の第Ⅲ編「後期(応用編)」の序文で次のように断言されています。

「第Ⅱ編までを読破された諸君は、文の構造・文脈・修辞・韻律・論調のすべてにわたって、こと英文の解釈に関する限りは、微に入り細をうがって研究されたわけである。それだけの知識を身につけていて、語いをふやしていけば、どんな英文も解釈することができるわけである。」

何という自信と確信に満ちた言葉でしょう。
こう言われると、苦労して第Ⅱ編までを読んできた読者も自信がつきます。

実際、決して誇張でもなくて、私自信も「英文標準問題精講」を読み上げた後は英語を読むのが楽になりました。
もちろん、英文読解のためには単語力の強化も必須ですが、構文とかでまごつくことは少なくなりました。

ここで参考までに「英文標準問題精講」の最後の問題の冒頭を引用してみます。
本問は110問ありますが、その最後の問題文です。
登山でいえば頂上という感じでしょうか。

“It is, and has been for a long time, the most prized of our national possessions: a sense of humour.
How much and how often we congratulate ourselves upon it: what a moral support it has been to us throughout two wars, how it made us less worried by the coming of rationing and the dropping of bombs, how since the war it has enabled us to look with tolerance on the diminishing of the Empire.
A modern educated Briton will be ready to smile at the description of him as a communist or a reactionary, and he is likely to remain self-satisfied under the suggestion that the nation he belongs to is a second-class power; but it will be unwise to suggest to him that he lacks a sense of humour,”
(SIR ERNEST BARKER, The Charter of England)

いかがですか?

<appendix>(上の英文の日本語訳)
「ユーモアの感覚は、過去・現在を通じて長いあいだ、イギリスの国民的な財産のうちで最も尊重されているものである。
われわれはユーモアの感覚をもっていることを心から、また、しばしばありがたく思うのである。二度の戦争を通じて、それが大きな精神的な支えとなった。食料統制が始まっても、爆弾が投下されても、そのおかげでわれわれはたいして心配もしなかった。戦後イギリス帝国が縮小しても寛大な気持ちで、それを眺めることができたのである。
今日の教養あるイギリス人は、共産主義者だとか反動派だとか呼ばれても、微笑するだけの用意があり、イギリスが二等国だとほのめかされても、やはり自己満足しているだろう、だが、イギリス人にユーモアの感覚がないことをほのめかすのは賢明ではない。」



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原仙作「英文標準問題精講」は大人にとっても優れた参考書である

英文標準問題精講」は参考書として次の点が優れていると思います。

(ア)問題毎の解説がとても丁寧です。
「著者はしがき」から引用すると、「問題ごとに構文、文法、語義、発音、修辞法の各方面から徹底的に解明し、鑑賞するように心がけた。」という点が最も優れている点だと思います。
実際、解説を読めばほとんどの疑問点は解消されます。

(イ)全体の構成が、初期(基礎編)・中期(実力編)・後期(応用編)の3部構成になっています。
徐々に難易度が上がっているので、最初から順にマスターすれば自然に力がつく仕組みとなっています。
たぶん、大学受験対策だけであれば、中期(実力編)までで十分ではないかと思います。
しかし本格的な英文読解力のためには、後期(応用編)も大いに役立ちますよ。

ちなみに、最初の問題は次のような短い文章です。

“ Few peoples have been more often discussed than the English. In the history of human society for several centuries England has been among the principal world energies: Englishmen have often, and in a vareity of fields, been either leaders or valuable contributors of noteworthy progress.”(EDMUND BLUNDEN, Addresses on General Subjects)

この文章も構文・内容とも味わいがありますよね。
「ふ~ん、そうなんだ」という感じで面白く読めます。

この問題から始まって徐々にレベルが上がっていくのですが、最後の方はかなり手ごわい文章になります。

どんな英文かは次回にご紹介します。


<appendix>(上の英文の日本語訳)
「イギリス人ほどしばしば話題にのぼる国民はめずらしい。数世紀にわたる人間社会の歴史において、イギリスは主要な世界勢力の一つであった。イギリス人はしばしば、しかもいろいろの分野で、注目すべき進歩の指導者であるか、あるいはその尊い貢献者であったのである。」



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高広 佳之

Author:高広 佳之
某金融機関に約30年勤務しています。お酒と映画と水泳が好きです。

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