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「英語達人読本」のピーター・バラカンさんの朗読は素晴らしい

CD付き 英語達人読本」の付属CDには、取り上げられた全英文の、ネイティブの方による朗読が収録されています。

朗読を担当しているのは、ロンドン出身で日本語も堪能なピーター・バラカンさんと、カナダ出身の女性の
クリスティーナ・ラフィンさんです。
ピーター・バラカンさんはテレビでもお馴染みですね。

この朗読が素晴らしいです。

私は約半年の間、毎朝の通勤時に聞いてました。
少なくとも100回以上は聞いたことになりますし、今でもいくつかは耳に残っています。

ピーター・バラカンさんの声には力があるので、劇的な場面の朗読が特に印象に残っています。
例えば、
・英詩の朗読(ウォルト・ホイットマン、ロバート・フロスト)
・可哀想な「オリバー・トゥイスト」(“Please, Sir, I want some more.”というフレーズは忘れられません)
・利休の最期(岡倉覚三『茶の本』)
・グレート・ギャツビーの最後(ニックがギャツビー邸を眺め、物思いに耽る場面)
などは、今でも耳に残っています。


クリスティーナ・ラフィンさんは、カナダのブリティッシュ・コロンビア州出身で、東京大学大学院で日本古典文学を修められた方だそうです。
女性らしい朗読で、繊細な場面の朗読が特に印象に残ります。

なかでも、前回に引用したレイモンド・カーヴァーの、「ささやかだけれど、役に立つこと」の朗読は素晴らしいですよ。
「交通事故で子供を亡くしたばかりの夫婦を、最初は誤解があって嫌がらせをしていたパン職人が、自分で焼いたパンを食べさせながら励ます。」という、微妙なシチュエーションの双方の感情がラフィンさんの声から伝わってきます。

他には、アガサ・クリスティの自伝の朗読もいいですよ。
私は、このクリスティの自伝の朗読を最初に聞いた時に、ほとんど全部を聞き取れましたし理解もできました。
英文自体が平明なので、耳から聞いても理解し易いのだと思います。

少し引用してみます。

-Agatha Christie, An Autobiography(1977)
And then one day the next stage of life happens. Suddenly it is no longer ‘This is Mathew going down stairs’. Suddenly it has become I am going down stairs. The achievement of ‘I’ is the first step in the progress of a personal life.

このCDを聞いて、英語の美しいリズムと音色を味わうことも、この本の楽しみですよ。

<appendix>(上の英文の日本語訳) 
 そして、ある日、人生が次の場面になる。突然、「マシューが階段を下りるよ」でなくなるのだ。突然、僕が階段を下りる、となる。「私」の獲得は、個人の人生を送る上での最初の一歩である。



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(2004/09/25)
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「英語達人読本」で現代の名文を読む

CD付き 英語達人読本」の類書にない特徴は、現代の英文学も題材として取り上げているということです。

アガサ・クリスティ、レイモンド・カーヴァー、ポール・オースター、カズオ・イシグロ、ティム・オブライエンなどの作家によるものですが、他の参考書ではほとんど取り上げられていません。

これも著者の斎藤兆史さんが、非常に厳格になった著作権に関する障害を乗り越えて、この本を作ってくれたお陰ですね。
英語を学ぶ者としては、斎藤さんのご努力に対して大いに感謝するべきだと思います。

さて、これらの現代文学を読んでみて、「やっぱり19世紀や20世紀前半の英文に比べると最近の文章は読みやすい」と感じました。

なかでも、レイモンド・カーヴァーとカズオ・イシグロの英文がとても印象的です。
彼らの作品の中の、ほんの一部の抜粋なのですが、どういう訳か心に残っています。
これらの英文を朗読したCDの音も、いまだに耳に残っていますし・・・。
よっぽど作品に力があるのでしょうね。

レイモンド・カーヴァーの英文は、「ささやかだけれど、役にたつこと」からの抜粋で、この作品は村上春樹さんの翻訳で読んだことがありました。

日本語訳で読んだ時も印象的だったのですが、この「CD付き 英語達人読本」によって「原文で味わう楽しさはまた格別だ」ということを実感した気がします。

ご参考までに、カーヴァーの英文の一部と村上春樹さんの翻訳文を引用しておきます。

-Raymond Carver, “A Small, Good Thing”(1983)

 “You probably need to eat something,” the baker said. “I hope you'll eat some of my hot rolls. You have to eat and keep going. Eating is a small, good thing in a time like this.”he said.
 He served them warm cinnamon rolls just out of the oven, the icing still runny. He put butter on the table and knives to spread the butter. Then the baker sat down at the table with them. He waited. He waited until they each took a roll from the platter and began to eat, “It's good to eat something,” he said, watching them. “There's more. Eat up. Eat all you want. There's all the rolls in the world in here.”


-村上春樹訳「ささやかだけれど、役にたつこと」

 「何か召し上がらなくちゃいけませんよ」とパン屋は言った。「よかったら、あたしが焼いた温かいロールパンを食べて下さい。ちゃんと食べて、頑張って生きていかなきゃならんのだから。こんなときには、物を食べることです。それはささやかなことですが、助けになります」と彼は言った。
 彼はオーヴンから出したばかりの、まだ砂糖が固まっていない温かいシナモン・ロールを出した。彼はバターとバター・ナイフをテーブルの上に置いた。パン屋は二人と一緒にテーブルについた。彼は待った。彼は二人がそれぞれに大皿からひとつずつパンを取って口に運ぶのを待った。「何かを食べるって、いいことなんです」と彼は二人を見ながら言った。「もっと沢山あります。いっぱい食べて下さい、世界中のロールパンを集めたくらい、ここにはいっぱいあるんです」



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「英語達人読本」で日本人の英語を読む

CD付き 英語達人読本」では、日本人が書いた英語の文章が、三つ取り上げられています。

新渡戸稲造 『武士道』
岡倉覚三  『茶の本』
鈴木大拙  『禅と日本文化』

私はこの本で、これらの英文を初めて読みました。
新渡戸稲造の『武士道』は、日本語訳は読んだことがありましたが、原文を読むのは初めてです。

どの文章も、素晴らしい英文だと思います。
例えば、『武士道』の英文はこんな風です。

-Inazo Nitobe, Bushido, the soul of Japan(1899)

 You are out in the hot, glaring sun with no shade over you, a Japanese acquaintance passes by; you accost him, and instantly his hat is off - well, that is perfectly natural, but the “awfully funny” performance is, that all the while he talks with you his parasol is down and he stands in the glaring sun also.
 
(ぎらぎらと照りつける熱い陽光を浴びているとしよう。あいにく日陰もない。そこに日本人の知り合いがやって来る。声をかけると、すぐに帽子を脱いであいさつをしてきた-まあ、ここまではきわめて自然な成り行きだとして、「きわめて滑稽」なのは、話している間、その人がずっと日傘を下ろして、同じようにぎらぎらと照りつける陽光のなかに立っていることである。)


日本人が書いたなんて、とても信じられませんね。
「明治生まれの日本人のなかには、すごい人がいたもんだ」と、素直に驚いてしまいます。

斉藤兆史さんの解説によると、新渡戸稲造が『武士道』を英語で書いたのは、彼が36歳の時だったそうです。
なんという若さでしょう。

また岡倉覚三の本は、外国人の日本研究者の必読書になっているそうです。
CD付き 英語達人読本」では、「利休の最後(自害の場面)を感動的に描いた部分」が紹介されています。
この英文も素晴らしいですよ。
ピーター・バラカンさんの朗読を聴くと、余計に感動する文章です。

鈴木大拙の書いた英文からは、茶の湯を紹介する文章が収められています。
その文章のリズムは、日本人が書いたとはとても信じられないほど詩的です。
これも、ちょっと引用してみましょう。

-Daisetz T.Suzuki, Zen and Japanese Culture(1959)

Now we listen to the sound of boiling water in the kettle, resting on a tripod over a fire in the square hole cut in the floor. The sound is not actually that of boiling water but comes from the heavy iron kettle, and it is most approriately likened by the connoisseur to a breeze that passes through the pine grove. It adds greatly to the serenity of the room, for a man here feels as if he were sitting alone in a mountain hut where a white cloud and the pine music are his only consoling companions.

いかがですか?

<appendix>(上の英文の日本語訳)
 それから、耳を澄ますと、囲炉裏の五徳の上に置かれた茶釜の中でお湯が沸き立っている。もっとも、実際に聞こえてくるのはお湯が沸く音というよりも、重い鉄釜が湯気を吹く音である。茶人がそれを松林の風にたとえたのも、まさにうなずける。それがまた部屋に落ち着きを与えている。そこにいると、まるで白雲と松林の風の調べを友として、独り山小屋の中に座っているかのような気がしてくる。



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「英語達人読本」で英詩を味わう

皆さんは英詩を読んだことがありますか。
私は「CD付き 英語達人読本」で、初めて英詩を読みました。

ウォルト・ホイットマンの「おお、船長! 我が船長よ!」の冒頭部分はこんな風です。

-Walt Whitman, “O Captain! My Captain!”(1865)

O Captain! my Captain! our fearful trip is done,

The ship has weather'd every rack, the prize we sought is won,

The port is near, the bells I hear, the people all exulting,

While follow eyes the steady keel, the vessel grim and daring;

   But O heart! heart! heart!

    O the bleeding drops of red,

     Where on the deck my Captain lies,

      Fallen cold and dead,


自分で読むだけでは、なかなか英詩の魅力は分りません。
しかし、ピーター・バラカンさんの朗読を聞くと、英詩の魅力が圧倒的に伝わってきます。

特にこの詩は踏んでいるので、咆えるようなバラカンさんの朗読は、本当の音楽のようなリズムです。
意味が良く掴めなくても、CDを聴くだけでその素晴らしさが分かりました。

この詞は、南北戦争を航海になぞらえ、リンカーン大統領を船長になぞらえた詞です。
リンカーン大統領の暗殺を悼んだものですが、全文を読んでからCDを聴くと、一層その素晴らしさに感動します。


CD付き 英語達人読本」には、ロバート・フロストの英詩も収められています。
これも素晴らしいです。

自信をもってお勧めできますよ。


<appendix>(上の英詩の日本語訳)

おお、船長! 我が船長よ! 我らの恐ろしい旅は終わった、
船はあらゆる苦難を乗り越え、我らは求めていた宝を勝ち得た、
港は間近、鐘の音は鳴り響き、人々はみな歓喜に酔いつつ、
目は揺るがぬ竜骨を、頑強で勇敢な船を追っている、
 しかし、おお、心よ! 心よ! 心よ!
  おお、したたり落ちる赤い雫よ、
   我が船長が甲板に横たわっているでないか、
    息絶え、冷たくなって。



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「英語達人読本」を朗読する

CD付き 英語達人読本」で最初に取り上げられている英文は、ラルフ・ウォルド・エマソンが1836年に発表した『自然』から引用したものです。

-Ralph Waldo Emerson, Nature(1836)

In the woods, we return to reason and faith. There I feel that nothing can befall me in life, - no disgrace, no calamity (leaving me my eyes), which nature cannot repair. Standing on the bare ground, - my head bathed by the blithe air and uplifted into infinite space, - all mean egotism vanishes. I become a transparent eyeball; I am nothing; I see all: the currents of the Universal Being circulate through me; I am parcel of God.

声に出して読むと、この文章の格調高さが良く分かります。
また、付属CDのピーター・バラカンさんによる朗読を聴くと、この文章の哲学的な崇高な音色も伝わってきます。

英文標準問題精講」を読む過程で音読が習慣になっていたので、私はこの本も朗読を活用しながら読みました。

具体的には、次の手順です。

(ア)英文を5回音読する。
 図書館で勉強していて声が出せない時でも、音は出さずに口を動かして読む。

(イ)各英文の単語と日本語訳を確認する。
 「英文標準問題精講」と比べると、この本では構文や語彙の解説は少ないです。
 そのため、分からない部分はジーニアス英和辞典で調べました。

(ウ)英文をもう一度5回音読する。

(エ)次の文章に進む。

この本で取り上げている英文は28編しかありませんが、各文章が長いのでやっぱり時間はかかります。
いま確認してみたら、全部終えるのに約2ヶ月かかっています。


<appendix>(上の英文の日本語訳)
森の中で、私たちは理性と信仰に立ち戻る。私は、自然が修復できないものは何事も-どんな不名誉なことも、災難も(私に目さえ残してくれれば)-私には起こりえないと感じる。むき出しの大地にたたずみ-爽快な大気に頭を浸し、無限の空間に向けて頭を上げれば-卑しい利己心はすべて消え去る。私は一個の透明な眼球になる。私は無であり、すべてを見る。普遍的存在の流れが私の中を巡り、私は神の一部となる。



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高広 佳之

Author:高広 佳之
某金融機関に約30年勤務しています。お酒と映画と水泳が好きです。

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