スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

原仙作「英文標準問題精講」でグレート・ギャツビーを味わう

英文標準問題精講」に収められている英文は、選りすぐりの名文ばかりです。

私もこの本を読みながら、「英語の名文というのはこういうものか」と何度も強い印象を受けたものです。
そういう英文は、音読していてもリズムがあって楽しいものですね。

ラッセル、モーム、エリオット、ヘミングウエィ、フィッツジェラルドとかはもちろん収められていますが、中にはニュートンとかデフォーとかの17世紀の人の文章もありますよ。

ここで特に印象に残った文章をご紹介します。


-JOSEPH ADDISON, The Spectator

“ The vices of others we keep before our eyes, our own behind our back; it happens therefore that a man does not pardon another's faults who has more of his own.”

(「われわれは、他人の欠点には目をつけるが、自分自身の欠点は隠しておく。したがって、人は自分自身の欠点のほうが多いくせに、他人の欠点はこれを許さないということになるのである。」)

これで一つの問題です。ピリッと締まった皮肉の効いた文章だと思いました。


-F.SCOTT.FITZGERALD, The Great Gatsby

“In my younger and more vulnerable years my father gave me some advice that I've been turning over in my mind ever since.
‘Whenever you feel like criticizing anyone,’ he told me, ‘just remember that all the people in this world haven't had the advantages that you've had.’
He didn't say any more, but we've always been unusually communicative in a reserved way, and I understood that he meant a great deal more than that. In consequence, I'm inclined to reserve all judgement,a habit that opened up many curious natures to me and also made me the victim of not a few veteran bores.”

やっぱりリズムが素晴らしいですね。
音読するとその素晴らしさが良く分かります。

この英文の日本語訳を、村上春樹さん訳の「グレート・ギャツビー」から引用してみます。

『僕がまだ年若く、心に傷を負いやすかったころ、父親がひとつ忠告を与えてくれた。その言葉について僕は、ことあるごとに考えをめぐらせてきた。
「誰かのことを批判したくなったときには、こう考えるようにするんだよ」と父は言った。「世間のすべての人が、お前のように恵まれた条件を与えられたわけではないのだと」
 父はそれ以上の細かい説明をしてくれなかったけれど、僕と父のあいだにはいつも、多くを語らずとも何につけ人並み以上にわかりあえるところがあった。だから、そこにはきっと見かけよりずっと深い意味が込められているのだろうという察しはついた。おかげで僕は、何ごとによらずものごとをすぐに決めつけないという傾向を見につけてしまった。そのような習性は僕のまわりに、一風変わった性格の人々を数多く招き寄せることになったし、また往々にして、僕を退屈きわまりない人々のかっこうに餌食にもした。』

なお、村上春樹さん訳の「グレート・ギャツビー」は、ぜひ一度をお読みいただきたいと思います。
ほんとうに素晴らしい翻訳で感動しますよ。



トップページへ>


スポンサーサイト

テーマ : 英語学習記録
ジャンル : 学問・文化・芸術

原仙作「英文標準問題精講」をマスターすればどんな英文でも読める

原仙作さんは本書の第Ⅲ編「後期(応用編)」の序文で次のように断言されています。

「第Ⅱ編までを読破された諸君は、文の構造・文脈・修辞・韻律・論調のすべてにわたって、こと英文の解釈に関する限りは、微に入り細をうがって研究されたわけである。それだけの知識を身につけていて、語いをふやしていけば、どんな英文も解釈することができるわけである。」

何という自信と確信に満ちた言葉でしょう。
こう言われると、苦労して第Ⅱ編までを読んできた読者も自信がつきます。

実際、決して誇張でもなくて、私自信も「英文標準問題精講」を読み上げた後は英語を読むのが楽になりました。
もちろん、英文読解のためには単語力の強化も必須ですが、構文とかでまごつくことは少なくなりました。

ここで参考までに「英文標準問題精講」の最後の問題の冒頭を引用してみます。
本問は110問ありますが、その最後の問題文です。
登山でいえば頂上という感じでしょうか。

“It is, and has been for a long time, the most prized of our national possessions: a sense of humour.
How much and how often we congratulate ourselves upon it: what a moral support it has been to us throughout two wars, how it made us less worried by the coming of rationing and the dropping of bombs, how since the war it has enabled us to look with tolerance on the diminishing of the Empire.
A modern educated Briton will be ready to smile at the description of him as a communist or a reactionary, and he is likely to remain self-satisfied under the suggestion that the nation he belongs to is a second-class power; but it will be unwise to suggest to him that he lacks a sense of humour,”
(SIR ERNEST BARKER, The Charter of England)

いかがですか?

<appendix>(上の英文の日本語訳)
「ユーモアの感覚は、過去・現在を通じて長いあいだ、イギリスの国民的な財産のうちで最も尊重されているものである。
われわれはユーモアの感覚をもっていることを心から、また、しばしばありがたく思うのである。二度の戦争を通じて、それが大きな精神的な支えとなった。食料統制が始まっても、爆弾が投下されても、そのおかげでわれわれはたいして心配もしなかった。戦後イギリス帝国が縮小しても寛大な気持ちで、それを眺めることができたのである。
今日の教養あるイギリス人は、共産主義者だとか反動派だとか呼ばれても、微笑するだけの用意があり、イギリスが二等国だとほのめかされても、やはり自己満足しているだろう、だが、イギリス人にユーモアの感覚がないことをほのめかすのは賢明ではない。」



トップページへ>

テーマ : 英語学習記録
ジャンル : 学問・文化・芸術

原仙作「英文標準問題精講」は大人にとっても優れた参考書である

英文標準問題精講」は参考書として次の点が優れていると思います。

(ア)問題毎の解説がとても丁寧です。
「著者はしがき」から引用すると、「問題ごとに構文、文法、語義、発音、修辞法の各方面から徹底的に解明し、鑑賞するように心がけた。」という点が最も優れている点だと思います。
実際、解説を読めばほとんどの疑問点は解消されます。

(イ)全体の構成が、初期(基礎編)・中期(実力編)・後期(応用編)の3部構成になっています。
徐々に難易度が上がっているので、最初から順にマスターすれば自然に力がつく仕組みとなっています。
たぶん、大学受験対策だけであれば、中期(実力編)までで十分ではないかと思います。
しかし本格的な英文読解力のためには、後期(応用編)も大いに役立ちますよ。

ちなみに、最初の問題は次のような短い文章です。

“ Few peoples have been more often discussed than the English. In the history of human society for several centuries England has been among the principal world energies: Englishmen have often, and in a vareity of fields, been either leaders or valuable contributors of noteworthy progress.”(EDMUND BLUNDEN, Addresses on General Subjects)

この文章も構文・内容とも味わいがありますよね。
「ふ~ん、そうなんだ」という感じで面白く読めます。

この問題から始まって徐々にレベルが上がっていくのですが、最後の方はかなり手ごわい文章になります。

どんな英文かは次回にご紹介します。


<appendix>(上の英文の日本語訳)
「イギリス人ほどしばしば話題にのぼる国民はめずらしい。数世紀にわたる人間社会の歴史において、イギリスは主要な世界勢力の一つであった。イギリス人はしばしば、しかもいろいろの分野で、注目すべき進歩の指導者であるか、あるいはその尊い貢献者であったのである。」



トップページへ>

テーマ : 英語学習記録
ジャンル : 学問・文化・芸術

原仙作「英文標準問題精講」の私の読み方

私は試行錯誤の末、國弘正雄さんが提唱される「只管朗読」を応用して「英文標準問題精講」に取り組むことにしました。
具体的なプロセスは次の通りです。

(ア)問題文(英文)を5回音読します。
例えば、第1編の6番の問題は次の英文ですが、これを5回音読します。

“ To think of the future in relation to the present is essential to civilization. The commonest workman in a civilized country does this. Instead of spending all the money he earns as fast as he earns it, he will, if an intelligent man, save a large part of it as a provision against future want.”(LAFCADIO HEARN, The Future of the Far East)

図書館で勉強していて声が出せない時でも、音は出さずに口を動かして読みます。

(イ)各問題の解説を読みます。
英文標準問題精講」の特徴でもありますが、解説はとても丁寧です。

例えば上の英文であれば、

 “To think of the future”
 “The commonest workman ”
 “Instead of spending all the money he earns”
 “as fast as he earns it”
 “if an intelligent man”

の5つの構文を題材に詳しい解説が記述されていますので、それを確認します。
また、単語・熟語の確認をします。
その上で日本語訳を読みます。

(ウ)問題文(英文)をもう一度5回音読します。
結局、通算では一つの英文を10回読むことになります。

(エ)次の問題に進みます。

この方法を採用してからは、定着度が確実に上がりました。
何よりも音読することで、英文のリズムが掴めるようになります。

ただ時間はかかります。
最初の方の英文は、上の例にあげたもののように、5行から10行ぐらいの短いものなのでそれほど時間はかかりません。
しかし、最後の方の英文は1ページを超えるものもあって、5回音読するだけでも30分ぐらいかかります。

それでも、この方法に拘って続けました。
本問110問と練習問題110問の合計220問を、この方法で読み上げました。

さらに万全を期して、最初に戻って全問を5回ずつ音読しました。
結局、全部終了するまでには実質的に4ヶ月以上かかりました。

ただ、成果は非常に大きかったと確信しています。

<appendix>(上の英文の日本語訳)
「現在に関連して将来を考えることは文明にとって欠くことのできないことである。文明国ではいかに平凡な労働者であっても将来のことを考える。利口な男なら、金をもうけるが早いか、これを使ってしまうようなことはしないで、将来の用にあてる準備金として、もうけた金の大きな部分を貯えるものである。」



トップページへ>

テーマ : 英語学習記録
ジャンル : 学問・文化・芸術

原仙作「英文標準問題精講」を只管朗読でマスターする

只管朗読(しかんろうどく)とは、「ひたすら朗読(音読)する」という意味です。
曹洞宗の開祖、道元の「只管打座(しかんたざ)」にヒントを得た言葉だそうです。

國弘正雄さんは、中学1年の時に習った英語の先生から、この学習法を教わったと仰っています。
「英語を習う一番よい方法は、中学1年のリーダー、さらに2年3年のリーダーを声に出して、繰り返し繰り返し読むことである。」と教えられたそうです。

國弘さんはこう語っています。
「当時の私は非常に純真な生徒でしたから、木村先生のいわれることを実に愚直なまでに実行したのです。時あたかも戦争中で、今と違ってテレビもなければラジオ講座もない諸事不便な時代でしたが、幸い教科書だけはありました。そこで、これを声を出して繰り返し読んだものでした。おそらく1つのレッスンについて500回ないし1000回も読んだろうと思います。」

英語の先生から言われたことを、ここまで徹底できたところが國弘さんの非凡な点ですね。

國弘流英語の話しかた」の中では、「只管朗読のやり方(中学レベル)」を以下の十段階に分けて述べられています。

第1段 只管朗読の必要に目覚め、テキストを決める。
第2段 テープを聞き、テキストの一通りの意味を理解する。
第3段 単語レベルでの発音が一通りできるようになる。
第4段 途中でつっかえずに読めるようになる。
第5段 構文的な切れ目と音読との関連がわかってくる。
第6段 日本語訳に頼らずに意味が文の先頭から自然にとれる。
第7段 イメージが生き生きと実感できる
第8段 朗読していて、自然さと楽しさが感じられる。
第9段 テキストの例文の応用可能性にどんどん気づく。
第10段 自分の英語力が広がっていく可能性を実感する。

何といっても國弘正雄さんの言われることですので、抜群に説得力がありますね。
私の世代の者にとっては、國弘さんは同時通訳の神様ですし、英語の達人中の達人という存在です。

また、「こういう方法を実践すれば、英語が自分の中に定着するだろう」という確かな予感もあります。

ただ問題は、この方法を実践するのは、時間的にも精神的にも今の年齢では難しいということです。
さすがに同じテキストを500回から1000回も読むのは難しいですね。

そこで私は「大幅に割引した只管朗読の方法」を採用して、「英文標準問題精講」に取り組むことにしました。



トップページへ>

テーマ : 英語学習記録
ジャンル : 学問・文化・芸術

検索フォーム
メルマガの登録
聞き流し英語勉強法
プロフィール

高広 佳之

Author:高広 佳之
某金融機関に約30年勤務しています。お酒と映画と水泳が好きです。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
カウンター
管理人お勧めの教材
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。